ena-PT主催で開かれた「第7回お母さんのためのセミナー」の第二弾を取材した。今回は「女の子の親ならこう探せ」と題して、女のお子さまならではの学校選びのコツや注意点などを聞くことができた。
1.伝統的な女子教育
森山氏は代表的な女子校の設立年が書かれた資料を手にこう切り出した。
「女子校の3割近くは100年の歴史を持っているんですよ」
多くの女子校は『子を育て、夫を操縦し、家計を切り盛りする』といういわゆる良妻賢母の育成を主眼としていた。では、社会情勢の変化に女子校は取り残されているということなのだろうか。
「『女性の自立』は、女子校にとって今も昔もかわらない普遍的なテーマです。大妻や豊島岡が裁縫を身につけさせていたのも、現在の女子大の多くが管理栄養士や福祉系の資格を身につけられるようにしているのも、女性が手に職をつけるためのものです」
2.現代的な女子教育
現在は古くからの良妻賢母の育成を掲げる学校は減ったものの、礼法や書道・茶道・華道などを女性のたしなみとして身につけさせる女子校は現代も少なくない。では、現代的な女性を育成する教育を行っている学校としてどこが挙げられるだろう。
「たとえば品川女子学院は『28歳プロジェクト』という教育方針を掲げています。これは28歳になったときに、仕事を続けるか、あるいは家庭に入るか、それらを両立させるのか、そういったキャリアプランを12歳のときから考えさせるものです」
男子とは成長曲線が異なる女子にとって、女性としてどういう生き方を選択していくかを考えさせる教育を行う場合は、女子だけの環境であるほうが望ましいといえる。
3.共学校の魅力
女子校と共学校のどちらに進ませようかとお悩みの方も多いはず。よく女子校の特色として『男子がいないぶん主体性を発揮できる』という点があげられるが、女子校にはない共学校の魅力も、やはり男子の存在がキーになるようだ。
「男子のだらしないところを見られる点と、男子が急に逞しくなるところを見られる点が挙げられます。多くの男子は17歳~18歳、つまり高3を境に見違えるほど成長します。人が成長する様子を見られるというのは貴重な体験です」
また、共学校のメリットとして意外なポイントを聞くことができた。
「女子校の場合、国公立大に合格しうる力があるお子さんが、私立の推薦に流れてしまうケースも少なくありません。推薦が決まって遊びはじめるクラスメイトを尻目に、一人で黙々と受験勉強を続けるには相当の覚悟が必要ですから。ですが共学校でしたら、国立を目指す男子とともに高3の3月まで受験勉強の努力を続けられる、という効能もあります」
4.女子がいける大学附属校
「大学受験で最も重要になるのは英語です。その英語への苦手意識を、ニュージーランドへの長期留学によって克服させたのが佼成学園女子です。『英語を話せるようになった』という成功体験を基に英語の勉強を進めることで、MARCHへの進学実績を飛躍的に上昇させました」
講演が終了したあとは個別の質問。各学校の特色についてさらに踏み込んだ話や、面接試験でのポイント、学費と教育内容の関係など、他では滅多に聞けない話をたっぷりと聞くことができた。
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