アーカイブ: 11月 2004
2004/11/22
■平成14年1月、文部科学省は同年4月の新学習指導要領全面実施に先立ち、「確かな学力向上のための2002アピール」、通称「学びのすすめ」を発表しました。これによると、指導要領のねらいである「確かな学力」の向上のために、指導にあたっての各学校における重点等を明らかにした5つの方策を示しています。
1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける。
2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす。
3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める。
4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける。
5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する。
ここでは、かの「3割削減」に対して軌道修正とも言える「指導要領は最低基準」の明文化がなされているほか(上記2)、総合的学習の時間(同3)や学力向上フロンティア事業(同5)などについても言及されています。1に付帯して「少人数授業・習熟度別指導など、個に応じたきめ細かな指導の実施を推進し、基礎・基本の確実な定着や自ら学び考える力の育成を図る」とされている点が注目されます。
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人類が進化の過程で類人猿から分化する決定的要因のひとつが道具の使用である、とはよく言われることです。わたしたちは日々さまざまな道具を用いながら生活を送っていますが、道具の中でも文化的生活をつかさどるものに最も原初的な道具(これも人類を未開の動物と隔てる要因)としての「言語」と最先端の文明的道具としての「コンピュータ」を挙げることができるでしょう。遠い昔日に言語の使用がもたらした文明の大きさに比肩できるかどうかはわかりませんが、今日、日常生活の中でコンピュータを駆使できることは知的活動を支える強力な武器であることは言を待ちません。
英語ができなければ国際社会で活躍することが困難な状況の中で、学校という場をいかに将来における国際人を育む道場にできるか、ということはすぐれて今日的テーマといえるでしょう。しかし道具としての英語を使い、国際社会へ向けて自らの意志を広く発信する手段の確保もまた同時に21世紀的テーマとなっています。
10:58:33, カテゴリ:
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2004/11/01
「使える英語」を巡る論争は古くて、同時に新しい-これは、英語教育を問うときにつねに脳裏に浮かぶ事実です。この長い歴史の中には、有名な平泉渉氏vs 渡部昇一氏による「英語教育大論争」(73年・文春文庫)における白熱した論戦や中津遼子氏の「何で英語やるの?」(78年・文春文庫)に見られる学校英語に呈する疑問と提言などが良く知られています。今世紀に入り、とりわけグローバル化の進展や情報産業社会の到来が声高に叫ばれるようにようになると、学校現場でも古典的訳読中心主義から脱し、-その成果はともかく-コミュニケーション英語を積極的に取り入れるところが増えてきました。
こうした情勢と歩調を合わせるかのように、2003年3月、文部科学省によって「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」が策定、公表されました。国際的競争の激化や環境問題など地球規模の課題解決に臨んで、積極的な知識・情報の入手、理解、発信、対話が強く求められる世界情勢に鑑み、コミュニケーション能力育成のための指導方法をオールラウンドに改善しようとする計画案となっています。
11:03:04, カテゴリ:
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